特徴

現代の芸術の輪郭は非常に柔軟で、時間的進度が早くその価値を判断することを見解できない状態にある。そんな柔軟な輪郭を持つ芸術それぞれに教育理念と方法がある。しかし通底するのは、個人の視座の育成にほかならない。ものを見る力、ものを造る力を育てることは、彫刻の視座を持つことであり、時代に流されない人格形成の基盤となる。自然観察、塑像によるモデル実習、実在実習(木、石、鉄)等を通じて彫刻の基礎を修得し、個々の自由な発想による自主制作へと進む。4年間という貴重な時間を、作品を制作するという時間に費やすことは、彫刻という輪郭から社会との接点を考えることと同義である。

カリキュラム

1年次

1年次は、石膏、人体デッサン、および塑像により自然観察(頭像、裸婦、動物)で感性の解放と表現力を養うとともに、実材彫刻(石材、木材)を履修。観察や表現を通して基礎的な技術を学び、安全性なども体得します。

2年次

2年次は、塑像による人体制作と演習を通して、自然観察と造形についての考察を深めます。実材彫刻制作(木材・鉄材)を行い、物質と行為、表現の在り方について学びます。

3年次

3年次は、自ら計画を立て制作を行います。モデル実習と実材実習はつねに選択できる状態を確保し、学生の自由な制作を促します。造形の本質について考察し、創造的な個性を追求します。

4年次

4年次は、1〜3年次での制作を踏まえ、研究制作の集大成としてより自由な発想と自分自身の認識を深め、創造的な個性の追求を目的としています。

施設

  • 共通アトリエ

  • 木彫アトリエ

  • 木工機械室

  • 鉄アトリエ

  • 鉄アトリエ

  • 鉄アトリエ

  • 石彫アトリエ

  • 彫刻コース研究室

  • 電気窯

卒業制作

  • 野口紗綾, ROOM, 2015

  • 根本祐杜, デス☆イニシエーション, 2014

  • 青野真澄, 虹, 2016

  • 小林知史, LOCK ―key―, 2015

  • 卒業制作展博覧会風景, 2014

  • 卒業制作展博覧会風景, 2017

  • 並木円花「曖昧」2017

  • 河原﨑未貴「身近な人の形」 2017

  • 飯塚七海「宙をなぞる」2017

  • 松本真実「ヨコテ」2017