キャンパスニュース
2017.09.17
古美術研究旅行2017
本年度も、9月12日〜15日までの4日間。3泊4日をかけ、
京都、奈良の仏像を中心に古美術研究旅行を行いました。
客員教授の金子啓明先生が引率してくださり、特別校外授業を含めた研修となります。
9月12日(火)
東寺から研修はスタートしました。少し雨模様。(東寺の写真を撮り忘れました。)
奈良交通のバスで移動し、東寺から、三十三間堂へ。堂内での説明はせず、堂内の空間を含めそれぞれが体感します。
六波羅蜜寺までは徒歩で移動。途中、京都らしい町屋も抜けて行きます。
奈良交通のバスは、今回も快適です。
一路、京都を離れ宇治へ。小雨ですが、しっとりと水打ちしたような空間の平等院鳳凰堂。
平等院鳳凰堂は、堂の全てが絵画的仏像世界を表しています。観光客も多かったですが、じっくりと研修できました。
2日目 快晴
早朝の唐招提寺から研修はスタートします。
朝の唐招提寺は、ほとんど人がおらず、とても気持ちいい空間です。
鑑真和上の美意識、仏教の眼差しを体感できたと思います。
唐招提寺から薬師寺へ。
唐招提寺とはかわり、修復された創建当時を思わせる建築物が多く並びます。
講堂の中には、白鳳時代の日光、月光菩薩を拝観。
昼食を終えて、法隆寺へ。
修学旅行の小中高生の並みに飲まれそうになりながらも、じっくり仏像を拝観します。
夢殿へ移動。
中宮寺へ
2日目最後は法輪寺
夕方、西日が差し込むお堂の中、静かな空間で仏像を拝観しました。
3日目 快晴が続きます。
少し早めの出発をし、飛鳥資料館へ。明日香の息吹を感じます。
山田寺跡を通り、石位寺へ。
ここのお寺は、日本最古の石仏を町集落の保存会の方々が守っています。
お寺への階段もとてもいい感じです。
お寺で出会ったおじさんと談笑する参加学生。
町の保存会の方々が本当に温かく迎えてくださいます。
仏像を中心とした繋がりも研修で垣間見ることができました。
石位寺から聖林寺へ。
ここには十一面観音が安置されています。お寺も高台にあり、とてもいい眺めです。
十分な時間をいただき、ゆっくり鑑賞させていただきました。
お庭のサルスベリは綺麗な花をつけていました。
聖林寺から室生寺へ。有名な赤橋の上で。
室生寺の弥勒堂は現在改修中。特別拝観の許可をいただき、十二神将などの仏像を、
直近で鑑賞させていただきました。
五重の塔から奥の院へ。
階段坂は疲れますが、とにかく大きい木々が、温かく向かい入れてくれます。
緑がとにかく綺麗な日でした。
途中、太磨崖仏へ
川の増水で渡れませんでしたが、後鳥羽上皇の時代から、ここにあり続ける磨崖仏。
川の流れも歴史を感じます。
大野の道の駅から、安産寺へ
安産寺も石位寺と同じく、保存会の方々が守るお寺です。
子安地蔵菩薩と室生寺の仏像の関係を深く理解させていただきました。
4日目 最終日。
本日は全行程が徒歩でというスケジュール。さすがに疲労が見えますが、
今年は、阿修羅展の初日ということもあり、興福寺は長蛇の列。
阿修羅展を先に拝観し、金子先生から、興福寺の説明をいただきます。
金子先生は、興福寺国宝館の館長ということもあり、お寺の歴史から仏像のあり方まで、
とても丁寧に説明をいただきました。
興福寺の拝観が終わり、東大寺の戒壇院へ
戒壇院近くの榧の木の前で、材について。
昼食後、大仏殿へ。
ここもたくさんの観光客の中、特別拝観の許可をもらい、
大仏蓮弁の上へ登り、拝観。
4日目になると、学生も自然と手を合わせる姿が目につくようになりました。
ほぼ全員が、通りました。
二月堂、三月堂の拝観をへて、一度解散。
帰路集合時間まで、自由行動になりました。
少し今年は時間があったので、春日大社へ。
志賀直哉居士への山道。とてもいい感じです。
そして最後は新薬師寺へ。
お寺の中で仏像は、撮影できないので、外観が多いレポートになってしまいましたが、
毎年ですが、とても貴重な経験をさせていただいている研修です。
美術学科の授業ではありますが、今年は大学院の日本美術史履修の学生も参加するなど、
幅が広がっています。
金子先生、本年度もありがとうございました。
彫刻研究室